1002/1000
- 作者: イアントール,Ian W. Toll,村上和久
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本
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以前に読んだ太平洋の試練(真珠湾からミッドウェー)の続き。ガダルカナル島の戦いだから1942年8月からの米軍の太平洋方面での反撃について主に連合国側から書いたもの。ガダルカナル島の戦いは旧陸軍が明確に敗北した初めての戦いで、戦力の適宜投入とか、兵站補給の軽視だとか日本陸軍側の不手際がクローズアップされる戦い。
でも米軍側も一枚岩でガッツリ勝ったわけではなくて10月頃までは薄氷を踏むような戦いだったことがわかる。
まだこの時期は日本海軍も水上艦隊が健在で、戦艦による米国海兵隊への艦砲射撃、近隣陸上航空基地からの航空攻撃に戦々恐々だった模様。最終的には物量がものを言っているのですが、もうすこし戦術が、とか極論すればもうすこし運がよければという感想。
1001/1000
不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書)
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/11/15
- メディア: 新書
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実在の陸軍航空兵を取り上げたルポ。特別攻撃隊はいろんな評価があるけれども、書いている人はもれなく生き残った人でしかも指示した側が多い。納得行かないまま戦死した人は本なんかかけないし、しかも遺書なんかを戦後回収してまわった将校もいるとのこと。
999/1000
- 作者: 大井篤
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/05/24
- メディア: 文庫
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三十年ほど前に絶版になっていたものの再販。著者は海上護衛総司令部で参謀をやっていたひとです。総括してしまえば、海軍内での軍令部、連合艦隊司令部への恨みぶしといったところ。
海上護衛というとちょっとむずかしいかもしれませんが、簡単に言えば南方からの各種資源を船でもってくるときにその船を守るってこと。最近の言葉だとシーレーンとかが相当するか。
実際のところ南方の油田地帯を占領した時点で、護衛戦をしっかりやっていれば相当戦線も持ちこたえたでしょう。最終的には米軍にはやられると思いますが。
80年前も現代でも資源を日本に持ってくるには船で輸送するしかないので、シーレーンをどう確保するかは変わらない話。先の戦争がなぜ始まったか、どのように展開したかを戦術ではなく別の視点から考えるいい本です。
998/1000
- 作者: 磯田道史
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 文庫
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武士の家計簿などで高名、磯田さんの新作。江戸期の天災、戦災などターニングポイントで幕府の政策がどのように変換していったかを解説。
返すがえすも外患がなかったのが徳川期日本の幸運だったと思える。
997/1000
昭和の陸軍人事―大戦争を戦う組織の力を発揮する手段 (光人社NF文庫)
- 作者: 藤井非三四
- 出版社/メーカー: 潮書房光人社
- 発売日: 2015/11/01
- メディア: 文庫
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サブタイトルが大戦争を戦う組織の力を発揮する手段。とありますが、ちょっと期待はずれでした。
実例を上げるのはいいとして、その人事や、問題点なんかを総論的に分析してるのかなとおもったらそうじゃない。
大臣、参謀総長など要職の人事履歴をざっと上げて、それがどんな背景があったのか、しかも殆どが推測でしかない、悪く言えば邪推でつらつらと述べているだけ。
あまりおもしろくないですな。
996/1000
- 作者: 大岡昇平
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1974/11/10
- メディア: 文庫
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東海岸拠点はすべて失われて、西海岸からの撤退。とうとう小舟にのってミンダナオかセブへ逃げだす。
不確かな情報、不十分な補給、無理な命令などなど。せめて降伏して捕虜になるとかってことがあればいいのに。