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幕末の紀州藩士が江戸勤務になったときの日記。食べたものを細かく書いていて生活臭がすごい。
この藩士酒井伴四郎さんとおっしゃいますが、50石取りの衣紋方。現代で言えば、年収300万程度の衣装係と行ったところか。食べたものも興味深いのですが、勤務がほぼ午前中だけだったり、それほどお仕事が忙しくないらしいのがいい。

この方その後長州征伐にも従軍しているんですが、明治以降の足取りはわかってない模様。まぁ衣紋方なんか仕事なくなるだろうな。50石取りだし。
昔読んだ「武士の家計簿」に出てくる加賀藩の猪山直之さんも200石取り程度でそれほど公録ではありませんが、会計方という専門職だったために、明治政府にも出仕。家職とはいえ、閉じた世界でしか通用しない職業は環境の変化に脆弱。