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著者は「武士の家計簿」の人。新書っぽい読みやすさを期待してたんですが、全くさにあらず。
完全に学術論文でした。まぁそれはそれで。
内容は武士と一言でいってもいろいろ階級があるね、とか、階級の再生産はどうやってたのかとか、階級間の移動がどうか、武士の懐事情がどうかとかを残されている藩資料をもとに分析して解説、論評。いやすごいなぁと思うのはほんの200年ほど前の風俗とか、世俗がよくわかってないってことや、そういうことを分析できるだけの分量の資料がちゃんと整理されて残されていること。岡山藩の池田家文書なんか岡山県史に編纂されて活字になってる。