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昭和30年から40年代後半にかけての評論集。村上先生、昭和40年ごろにあと30年ほどで日本が滅ぶんじゃないかと心配していましたが、どっこいまだ残ってますね。よかったよかった。
昭和40年ごろ、ちょうど「団塊の世代」が学生だったころに著者が経験したエピソードが面白い。著者は太平洋大学という船に学生をあつめて、太平洋を渡ってその体験を云々という会の学長を務めていたようです。そのなかで、あまりの学生のマナーの悪さに「こいつらはサルだ」という結論にいたったようです。曰く

  • プールサイドでプルタブや、缶を開けるための金属片を投げ捨てる。
  • タバコを絨毯の上に投げ捨てる。
  • タバコをトイレに流して詰まらせる。
  • それを見つけた著者が、近くを通りかかった学生に船室へ知らせに行くようにいうと「ぼくは使っていません」と逃げる。
  • 多数で話していても、自分の話題には興味があるが、他人の話はまったく聞いていない。

などなど。同乗の中国人講師に「トイレをこんなに汚す人達は見たことがない」と言わしめるくらいひどかったようです。こんあ連中もいまは企業のお偉いさん。いまは「ゆとり世代」が云々っていって心配されているけれども、結構なんとかなるもんだなと安心したりして。理解の方向性が違うな。